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Channel: 茂木健一郎(@kenichiromogi) - Twilog
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11月8日のツイート

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脳なんでも相談室。高2と、小1の息子を持つ母で、DVサバイ… lineblog.me/mogikenichiro/…

posted at 06:10:12

脳なんでも相談室。言葉と力の関係について質問があります。 lineblog.me/mogikenichiro/…

posted at 06:16:34

連続ツイート2371回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

posted at 07:50:57

オーストリアのウィーンで開かれている日本に関する美術展で、会田誠さん @makotoaida や、Chim↑Pom @chimpomworks の作品がおそらく問題になって、日本大使館による「公認」か「推薦」のようなものが取り消されたという件について、今朝は考えたいと思う。

posted at 07:53:18

まず会田誠さんやChim↑Pomの作品だけれども、ぼくの認識では、現代アートに関する国際的な標準的慣行に照らして言えば全く問題がないと思う。国家や社会のことをとりあげる批評性は現代アートと不可分で、もちろん批評性があるからと言って良い作品である保証はないが、批評性があるからダメでもない

posted at 07:55:04

現代アートについてのリテラシーの問題で、批評性があるかないか、あるテーマを取り上げているかどうかということでその作品を評価することはできず、アートとしての評価は、その作品に実際に向き合った時に感じること(クオリア)に依拠するしかないということ。批評性を単独で取り出しても仕方ない。

posted at 07:56:19

現代アートに批評性はつきものだけれども、批評性だけを取り出して作品をあれこれ言うのは不毛だというのは世界的に標準なベストプラクティスであるが、それほど高度なものではなく、日本の美大に通う学生だったら、空気のように知っているし感じていること。それを前提にみんな作品を作っている。

posted at 07:57:25

今回のウィーンの展覧会に来た現地の方々も、会田誠さんとかChim↑Pomの作品が政治的ニュアンス、ないしは日本の現代社会に対するある種の批評性を含んでいたとしても、それ自体は作品を見る上での要素ではあるが、本質は別であるというのはおそらくごく当たり前に共有されていることだと思う。

posted at 07:58:58

もちろん、どの社会にもさまざまな方がいらっしゃる。日本の社会のあり方を見ると、美術について、以上のような現代アートにおける前提が空気のように共有されているとは言い難いと思う。学校における美術教育、NHKの日曜美術館の番組づくりの雰囲気、公募展の性質を見ているとそう感じる。

posted at 08:00:16

さて、ウィーンの日本大使館の方々は、個人個人で見れば、以上に述べたような現代アートの文法をおそらくご存知なのだろうと推定する。しかし、そこに議員の方や大臣の方々がいろいろ関与してくる。議員や大臣が気にされているのは日本の「世論」である。「世論」は、必ずも現代アートを理解しない。

posted at 08:01:31

議員は選挙で選ばれ、その中から大臣が出る。政治家を醸成しているのは日本の世論、「平均値」のようなものである。その「平均値」は幻想かもしれないが、政治において一定の力を及ぼす。その日本の世論の少なくとも一部は、アートの批評性の部分だけを取り上げてあれこれ言われる傾向があるようだ。

posted at 08:02:51

結局、このような問題を構成する社会的パラメータを、長い時間かけて変えるというか育てていくしかない。たとえば、日本にターナー賞のようなその受賞が社会的事件になるような現代アートの賞があったらいいのにと以前から思っている。伊藤若冲賞ではどうだろうか?

posted at 08:04:30

現代アートの表現が批評性と切り離せないが、批評性自体で作品の質が担保されるのではないという当たり前のリテラシーがあれば、批評性をプロパガンダと勘違いする認知的失敗は減る。アートコミュニティだけにリテラシーが留まっていてはダメ。日曜美術館あたりが、少し番組づくりを変えてくれないか。

posted at 08:06:59

今回のウィーンでの日本展に批評性のある作品が入っていたことは、現地の人にとっては日本の文化的成熟を示すものであったはず。大使館の行為については、どの国でも政治家が介入することはあって、幻想としてのポピュリズムに走りがちだけど、日本人が全員そうではないと正しく理解されているはずだ。

posted at 08:08:14

以上、連続ツイート2371回「空気のような現代アートのリテラシーが及ばないところに現れる幻想としてのポピュリズム」をテーマに11のツイートをお届けしました。

posted at 08:09:19

空気のような現代アートのリテラシーが及ばないところに現れる… lineblog.me/mogikenichiro/…

posted at 08:14:20

驚いたのが、ぼくのお腹のぽっこりぶり(笑)。 lineblog.me/mogikenichiro/…

posted at 08:26:50

RT @makotoaida: 「(前略)リテラシーがあれば、批評性をプロパガンダと勘違いする認知的失敗は減る。」 twitter.com/kenichiromogi/…

posted at 08:32:56

「書けない話」 lineblog.me/mogikenichiro/…

posted at 08:54:15

生田よしかつ師匠と、これから! pic.twitter.com/8lpZTkm1Mt

posted at 08:59:43

RT @hiro_loveness: 面白い。 アートの批評性の是非と、リテラシーという空気について細かく考えた事無かったかも。 twitter.com/kenichiromogi/…

posted at 09:35:14

RT @TatsuyoUchida: サステナブルシーフードのシンポジウム #tsss2019。 豊洲仲卸生田さん@ikutayoshikatsuと茂木健一郎さん@kenichiromogiのトークセッション。「日本は魚を食べる文化は発展してるけど、魚を守る文化レベルは低い」 pic.twitter.com/GGNpJ5OIkg

posted at 09:50:20

問題の本質を図式化すると、図3のようになる。要するに、睡眠前の「私」と睡眠後の「私」の間にある空白とAさんとαさんの間にある空白がちょうど同型に見えるところに問題があるのである #脳とクオリア 講談社学芸文庫 www.amazon.co.jp/%E8%84%B3%E3%8… pic.twitter.com/DRSUUcnQKs

posted at 10:05:41

RT @michinara3: 明後日、行きます! see you soon ! twitter.com/mfaboston/stat…

posted at 10:25:47

脳をシステムとして考えて、そのシステムをどのようにうまく機能させたらいいのか、ということをハックという視点から考えた本です。 #脳hack大全 www.amazon.co.jp/%E8%84%B3HACK%…

posted at 10:28:32

RT @hinakoonthesea: #tsss2019 二日目は茂木健一郎さん @kenichiromogi と生田よしかつさん @ikutayoshikatsu のトークからスタート。なぜか完成された掛け合い、水産業の漫談みたいで面白かった🐟 pic.twitter.com/RVbk7gUGMc

posted at 10:40:01

RT @Tak_Lion_Suzuki: 『さて、ウィーンの日本大使館の方々は、個人個人で見れば、以上に述べたような現代アートの文法をおそらくご存知なのだろうと推定する。しかし、そこに議員の方や大臣の方々がいろいろ関与してくる。議員や大臣が気にされているのは日本の「世論」である。「世論」は、必ずも現代アートを理解しない』 twitter.com/kenichiromogi/…

posted at 10:40:13

RT @ShigeGkobo: まさにこれかと 「世論」は、必ずも現代アートを理解しない。 世の全員が美術のリテラシーを持つことはなく不理解や批判が出るのも普通 ただ批判部分だけを切り取って報道するのは世論の誘導に感じます 現代アートではないが絵画「民衆を導く自由の女神」は批判する愛国心強い方にどう映るのか twitter.com/kenichiromogi/…

posted at 10:40:51


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